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ペット葬祭部設立趣意知らせ

　私共は浄土真宗本願寺派（西本願寺）に属する寺院です。当寺は東豊中という緑豊かな閑静な住宅地に立地する環境から、周辺では多くの方々がペットと共に暮らし、そうしたペットたちと一緒のお散歩など、日々、微笑ましい光景がご近所に広がっています。
　しかし、ペットも一つの“いのち”、どんなに愛し、大切に接していても、その終わり“死”は必ず訪れます。こうした事情から、これまで多くの方々より、「わが家のペットの葬儀・納骨（埋葬）を、寺で世話してもらえないか」と要望する声が多数寄せられてきました。何故ならば、ペット、犬猫の死骸は、法制上「一般廃棄物」であり、粗大ゴミとして扱われ、処分される現実が眼前であるからです。
　ご承知の通り、これまでの仏教（寺）の考え方では、仏教で説く六道（地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上）の内、畜生道にあるペットの生死は、扱うべき“いのち”ではないとされ、見向きもされてきませんでした。こうした伝統から、当寺（ペット愛好家の一人であって）も、断腸の思いを抱きつつ、ペットの葬儀・納骨へのご要望に対して、頑なにお断りを続けてきた経緯があります。
　しかし、時代と共に、“ペット”という存在は変化してきたようです。今では、人間の親子と同じく、深い絆で結ばれ、単なる犬や猫という動物ではない、家族の一員、“わが子”として捉えられるようになりました。
　本質的に、宗教・仏教とは時代と共に、変わっていく教えであることは、史実の教える通りです。ここで新ためて、仏教原典『スッタニパータ』の「一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ」というお釈迦様のお言葉を依り所とし、当寺では。私たち人間だけでなく、あらゆる“いのち”を分け隔てなく、平等に仏弟子としてお世話させて戴くため、ペット葬祭部を開設することになりました。
　但し、仏教の教えからは、どこまでも畜生道に身を置く動物達は、私たち人間とは異なり、直ちに仏とは成り得ず、段階を踏まねばなりません。
　天上界にあった孫悟空が、畜生道に墜ち、“猿”となり暮らしていた日々をお釈迦様が哀れみ、三蔵法師（仏教）との出会いによって、輪廻転生し人間と化し、極楽浄土への道を歩んだ、あの有名な『西遊記』をお手本に、私共のペット葬祭部が皆様方の大切な“お子様（ペット）”を仏の国に導かせて戴く一助ともなれば幸いです。
　昨今では、各地で様々なペット葬祭業が展開されています。中には悪質な業者があることも事実でしょう。しかし、私共は、どこまでも浄土真宗の寺院であり、お念仏と共に歩む僧侶たちです。この点、ご安心下さい。
　皆様方の大切な“お子様（ペット）”の死を、生死と常に向き合ってきた当寺に、お気軽にご相談下さい。細かな心遣い、優しさもって、皆様方の“お子様（ペット）”の最後のお別れのお世話をさせて戴きます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　合　掌

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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廣教寺ペット葬祭部

〒560-0003
大阪府豊中市東豊中町１丁目９番１号
TEL.06-6858-0174
FAX.06-6858-6382

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